8月1日に行ったワークショップ、デッサンの作品を紹介します。
ライオンの骨(石膏のレプリカ)。描くモチーフとしては難しいかもしれませんが、興味を持って描いていただきました。常連さんで、形をとるのがうまくなってきました。画面いっぱいに描き、構図もきれいです。「立体的に把握して、明暗を表現する」ということが課題になってきました!
ビン。みのまわりにあるものも、いざ描くとなるとなんだか見え方がかわります。じっくり観察するうちにものの構造や美しさに気づいてきます。描いたものは、「ビン・机・背景」でシンプルですが、非常に豊かで味わい深い表現になりました。初めて?ガラスを描いたそうですが、素敵な作品ができました!!
「丸みを描こうとすると、いびつな楕円になってしまった!」という経験、みなさんにはありませんでしたか?ビンなどの「丸み」ってどう描いていいかわからなかったりしますよね。。。実は描き方があるのです。ヒントは、写真右上にみえる図!わかるでしょうか。。。形のなりたちを知ることで丸みに遠近感が加わり、説得力がある絵になります。この作品では、ガラスの淡く透けてみえる美しさや形の歪んで見えるところも丁寧に表現されていて、素敵な作品になりました。
レンガ。影や形、質感をていねいにおっていくと、ずっしりとした存在感がでてきます。絵で描いたものなのに、そのようなことが感覚として伝わると、感動や見る喜びが得られます。一生懸命取り組んだ作品は、それぞれに見ごたえがありますね。
ねこじゃらし(エノコログサ)。どの部分がいちばんえがきたいところでしょうか?そんな問いかけをよくさせていただきます。絵にはみどころがあって、そのみどころがテーマだったりします。このデッサンでは、最初、ねこじゃらしと帽子というように組み合わせて描こうとされていましたが、やりとりをするうちに、構成を変えてていきました。シンプルだけれど考え抜かれた構成です。「ここどうなってるのかな?」みてふれて、いつも気になる部分がはっきり描かれていて、わくわくする作品になりました!
レンガとはっぱ。ガラス瓶が実はあるのですが絵の中で、おもいきってはずしました。「絶対みたままかかなきゃ」という固定概念が頭によぎるものですが、「絶対みたまま」描かなければいけないというわけではありません。積極的に外したり描かない部分があっても面白いのです。ただ、どう面白いかは、一人ではわからないものです。他者と見え方を話しているうちに、気づくこともあります。設定を外した分、逆に目がむくようになり「注目させる」ような構成になりました。レンガとはっぱの間の距離間も出したいところですが、できた作品にはちょっと難があります。「空間をえがく」という課題がみえてきた作品かと思います。
レンガ。この作品では、あえて「形のみを描ききる」方法をしていただきました。何度も形をとらえなおし表現されていたからです。途中のままにして次に進むことも大切ですが、やりきることも大事です。「こうしたい。描きたい」ということに集中する時間は、とても大切な時間でもあります。努力の過程は作品としての深みとして表れ、自分や他者に強く伝わる作品となります。
えんぴつくらぶでは、「気軽にえんぴつで描こう!」をテーマにデッサンやスケッチを行っています。
詳細はHPのNEWSをチェック。モチーフの持ち込みもOKです!!
【会場・主催、お問い合わせ】
黒部市宇奈月国際会館・セレネ美術館
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